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【配偶者ビザ】夫婦ともに無職の場合
■日本人側が無職でも配偶者ビザは取得できる? ■外国人側が無職でも配偶者ビザは取得できる? ■夫婦ともに無職の場合はどうすれば? |
配偶者ビザを取得するタイミングで、新型コロナウイルスの影響で失業してしまったり、転職時期が重なり無職となってしまった。または海外で生活していた夫婦が一緒に日本に帰国するといった場合に、日本人側や外国人側に収入源がないために「配偶者ビザが取得できないのではないか」と不安に感じられる方も多いかと思います。
実際、このようなケースでは配偶者ビザの許可要件である在留資格該当性及び狭義の相当性を満たしていると認められず、不許可となるケースもあります。
しかし、夫婦の状況によっては疎明資料の提出や説明を尽くすことで、許可となりえるケースも十分にあります。このページでは、日本人側や外国人側が無職であったり、夫婦ともに無職である場合の配偶者ビザ申請で気をつけたい点、許可に近づける方法について説明します。
夫婦のどちらか一方が無職の場合(専業主婦・主夫)
配偶者ビザの許可要件の一要素である収入は、世帯の収入を合算して審査されます。そのため、例えば外国人側が無職(専業主婦・主夫)で日本人配偶者側が仕事に就いているといったケースでは、当然のことながら問題となりません。
逆に、日本人配偶者側が無職(専業主婦・主婦)で、外国人側が仕事に就いているといったケースはどうでしょうか。この場合でも夫婦の生計が維持できていると判断され配偶者ビザは取得できます。
世帯年収の具体的な許可基準は公開されていませんが、おおむね月収20万円以上、年収250万円前後が許可基準の目安として考えられています。
夫婦ともに無職の場合
夫婦ともに無職である場合は、日本における夫婦の生活の安定性・継続性が見込めないとの理由で審査上不利に働き、配偶者ビザが不許可となる可能性が高まります。
また、配偶者ビザを申請する際の必要書類として入管から住民税の課税証明書・納税証明書の提出が求められます。夫婦ともに無職である場合には、この書類が非課税証明書となってしまい、納税証明書が発行されないという点でも収入・納税の証明が困難となり、審査にマイナスの影響を与えてしまいます。
非課税証明書のみの提出となる場合、審査官から生計維持能力がなく生活の安定性・継続性が見込めないと判断され不許可にされてしまう可能性があるため注意が必要です。
夫婦ともに無職である場合はどうすればいい?
夫婦ともに無職である場合には、ほかの方法で夫婦の生計維持が可能であることを入管へ説明・疎明する必要があります。
下記点に気を付け、あらかじめ任意書類として用意しておくことで、配偶者ビザの許可に近づけることができます。
就職先(内定先)を決めておく
配偶者ビザの申請時に夫婦ともに無職であっても、既にどちらか一方の就職先が決まっている場合は、雇用契約書や内定通知書を任意書類として提出しましょう。雇用契約書や内定通知書の給与欄に記載されている金額を見込の収入として申請することができ、審査上プラス要素として評価されます。
また、信憑性の面で、給与明細書を合わせて提出するとさらにプラスに働きます。就職先が決まっていて、配偶者ビザの申請時期を延ばせるといった場合には、就労開始後に給与明細書をもらえる時期を待って申請することも考慮に入れましょう。
夫婦の資産状況を説明・疎明する
外国人申請者や日本人側の貯金の額も、配偶者ビザの申請の際にチェックされる要素です。無職であっても、貯金や資産が多い場合には、プラス要素として不利な状況をおぎなえる可能性があります。
また、不動産も資産の一つとして評価されます。夫婦が生活をする物件が持ち家か賃貸かという点も含め入管は審査しています。持ち家などの不動産も資産のひとつとみなされるため、審査上有利に働きます。
日本人側の両親を身元保証人にする
日本人側の両親がまだ働いている場合、資産がある場合、年金を受給している場合には、身元保証人になってもらうことで審査上プラスに働きます。この場合には両親の課税証明書、納税証明書など収入を証明できる書類を忘れず添付するようにしましょう。
納税状況(住民税)を確認する
配偶者ビザ申請では納税状況も厳格に審査されます。直近で働いていた期間がある場合には、住民税の納税証明書を確認し未納の金額がないか確認しましょう。上記で説明した方法で、ビザ申請が受理された場合でも、住民税の未納がある場合は、不許可となりますので注意してください。
このページのまとめ
配偶者ビザの収入要件は、世帯収入で評価されます。日本人配偶者または外国人申請人が無職であっても、夫婦のどちらかが仕事に就いている場合は、審査において問題となりません。収入が許可の目安となる月収20万円以上を超えていればさらに安心です。
夫婦とも無職である場合は、就職先の内定、資産状況の説明、身元保証人の追加などで不利な状況を補える可能性があります。これ以外の方法でも、夫婦の生活の安定性・継続性を補える要素がある場合は、任意書類として積極的に書類を提出することが重要です。
当事務所では、収入に不安を感じる方や夫婦ともに無職である場合の配偶者ビザ申請をサポートしております。上記理由でお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。
この記事の監修者
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応